リレーのラッチとは?
リレーのコイル電圧をOFFしても接点を保持できる機能を持ったリレーです。パルス入力するだけで接点が動作状態を保持しますので、コイルへの連続通電の必要がありません。
ラッチリレーの利点
省電力、低発熱、長寿命、および信頼性の高い状態保持にあるため、エネルギー効率やメンテナンスコストの削減が重要な場面で特に有効です。用途に応じて、1コイル型(単安定)や2コイル型(双安定)など、適切なタイプが選ばれます。
1コイル型(単安定型ラッチリレー)
- 単一のコイルを使用。
- 状態を切り替えるには、逆極性のパルス(例: 正電圧でON、負電圧でOFF)を同じコイルに送る。
特徴:
- 配線がシンプルで、コイルが1つなので制御回路がコンパクト。
- 部品点数が少なく、コストが低い。
デメリット:
- 逆極性パルスを生成する制御がやや複雑。

2コイル型(双安定型ラッチリレー)
- 2つの独立したコイル(セットコイルとリセットコイル)を持つ。
- セットコイルにパルスを送ると接点がONになり、リセットコイルにパルスを送るとOFFになる。
特徴:
- 制御がシンプルで、逆極性パルスが不要(各コイルに単一方向の電流でOK)。
- セットとリセットの動作が明確で、制御回路の設計が容易。
- 2つのコイルがあるため、1コイル型より構造がやや複雑。
デメリット:
- 配線や制御ピンが増えるため、設計がやや複雑になる場合がある。

KEYENCE製PLCのラッチリレー
停電保持設定可能なラッチリレーとして、LR00000~LR19915があります。電源OFFでも、ON/OFF(1 or 0)情報が保持されるデバイスです。停電や電源断後の復旧時に、以前の状態を再現するために使用されます。安全上あまり使用されないことが多い印象です。