太陽光パネルの保守について
太陽光パネルは、再生可能エネルギーを生成する重要な装置ですが、効率的に稼働し続けるためには適切なメンテナンスが必要です。最近ですとドローンを使って外観検査をする業者も出てきていますが、最低限知っておくべき日々の点検について以下にまとめます。
1. 定期的な清掃
パネルの表面にホコリ、鳥の糞、落ち葉、花粉などが堆積すると発電効率が低下します。水と柔らかい布やスポンジを使い、汚れを優しく拭き取ります。研磨剤や強力な洗剤はパネルを傷つける可能性があるので避けてください。地域や環境によりますが年1~2回が一般的で、雨の少ない地域や汚染の多い場所では頻度を増やす必要があります。50kw以上の設備容量になると半年に一回の点検がありますので、点検と合わせて清掃を行うとよいでしょう。また台風や強風後には飛来物による損傷がないか確認し、必要に応じて修理を行いましょう。割れたまま放置すると火災の原因になる恐れがあります。
2. 点検内容
モニタリングシステムで日々の発電データをチェックしましょう。発電量が急に落ちた場合、故障や汚れの可能性があります。
- 配線やコネクタの確認: ケーブルの劣化や緩みがないか定期的に点検します。特に、風雨にさらされる屋外設置では劣化が進みやすいです。
- 目視検査: パネルにひび割れ、変色、ガラスの破損がないか確認します。これらは発電効率の低下や安全性の問題を引き起こす可能性があります。
- 専門家への依頼: 異常が見られた場合や、自分で対応できない場合は、専門の保守業者に点検を依頼することをお勧めします。
3.点検道具
⚡PV付きメガー(絶縁抵抗計IR4053)
発電中太陽光パネルの影響を受けずに正確な絶縁抵抗値が測定できます。

⚡サーモグラフィー
モジュールが発熱していないかを確認する際に使用します。

⚡パネルウォーク
ネグロス電工で太陽電池モジュール上でモジュールを傷つけずに作業が可能な器具があります。清掃、点検などのメンテナンスに最適です。
点検の注意点
- 安全性: 屋根の上など高所での作業は、落下リスクがあるため専門業者に依頼するか、安全装備を整えて行いましょう。
- 設計仕様:太陽光パネルに人が乗ることは、基本的にはおすすめできません。太陽光パネルは主にガラスとフレームで構成されており、重量を支えるように設計されていますが、人間が乗ることを前提とした強度ではない場合が多いです。例えば、積雪や風圧に耐えるためにある程度の強度はありますが、人が乗るような局所的な負荷には対応していない場合があります。具体的な耐荷重を知りたい場合は、パネルの仕様書を確認するのが確実です。
- 保証の影響: メーカーの保証条件によっては、人為的な損傷(人が乗ったことによる破損など)が原因の場合、保証が無効になる可能性があります。